マセラティシャマルのセンターコンソールについてアレやコレやと詳解するダケのネタ。

 どーりで朝からオモテじゃカワズが元気よく鳴いてますわ(笑)。今日は思いっ切り雨降りのメカトリエでは、プレハブ小屋と工房棟を行ったり来たりしながらのセンターコンソール清掃組立&組付作業に従事しておりました。今日の遡上に在るのはマセラティシャマルですが、すべてのデ・トマソ期ビトゥルボ系マセラティとギブリⅡまでは同一設計のモノを使用しておりますんで、当該車輛の御関係者方は御参考までに。

今日は、ナニがなんでも、センターコンソールを入れるところまではイキたいモノ。
いきなり登場するのがワイヤーブラシってところがスゴい(笑)。サビを擦ります。
表面を擦りましたら、サビ転換剤を塗布しておきます。裏側はナマの鉄板なんです。
全体を俯瞰すれば、鉄板製のベースにウレタンを吹き付けて皮革で包んだ感じデス。
ウレタンが被ってない部分や、接着剤が塗られてない部分にはサビが発生します。
コレなどは超キレイな例ですが、ゴッテリとサビている場合も多い部位。
後部座席にエアコンの風を送るダクトに繋がるリアエアコン吹き出し口。
簡単にハズれてるように見えますが、コレだけでも、「はぁはぁ」と20分。
ようやくハズれてはくれましたが、全面的に清掃と修理が必要そうです。
ココで、極めて重要なのは後部灰皿の開閉ギミックの動作チェック。
一回押すと、このように樹脂製の灰皿受け具が飛び出てまいりまして・・・
もう一度押しますと・・・
このように、奥に保持したまま留まってくれないとイケません。
画像中央に見える細いバネが樹脂のミゾをトレースしてこの動きを実現します。
なんで、この段階でチェックを要するのか・・・ここまでバラさにゃならんから。
その灰皿受け具の固定ボルト周辺もサビてますんで、転換剤を塗布しておきます。
時間が経つに従って、赤錆と転換剤が化学反応を起こして黒ずめばOK!
「さぁ、このスキに買い出しだぁ!」
一番近いホムセンに到着。全部揃うとイイな・・・
・・・で、だいたい雰囲気が出ましたんでメカトリエに帰ります。
まずはエアコン吹き出し口をバラバラに分解いたします。
メインの枠部分を隅々までシリコンオフをつけたマイクロファイバークロスで清掃。
今度はフラップの駆動軸に残ったフラップの残骸をホジくり出します。
スリットの中も、シリコンオフをつけたマイクロファイバークロスで丁寧に清掃。
ココで、取り出だしたるは、「芝桜の丘」入園券(300円)。
あ、いやその、手っ取り早く型紙となるモンが欲しかったダケっす(笑)。
一旦、紙で作ったモノをトレースしながら並行して樹脂板も切り出して行きます。
「今度はこんな感じかナ・・・」なにせオリジナルが崩壊してるモンで。
ナミダぐましい現物合わせ作業(笑)に拠って、徐々にカタチを作って行きます。
こうして、駆動軸周囲のミゾに篏合しなけりゃならないんです。
紙製の方では、素材に自由が利きますんで、比較的簡単に入りました。
軸の方には雰囲気が出せましたんで、今度は外周を調えてまいります。
吹き出し口の長手方向(ヨコ)は9センチ、タテ方向は4センチのようです。
紙製で作ったモノと同様に、軟質樹脂板を切り出して、駆動軸に装着出来ました。
さらに、オリジナルと同様の触感となるテープを表面に貼り巡らせます。
テープ+軟質樹脂板+テープ。この厚みがピッタリ駆動軸のミゾにマッチします。
一旦、仮組みを施しましたが、フラップ下端が引っ掛かって全閉になりません。
組んではバラしを繰り返して、ちょうど良い寸法となるまでフラップを削ぎます。
・・・で、ようやくフラップの動作が満足出来るレベルとなりました。
再び、メインの枠とスリットをドッキングさせます。
ダクトの当たり面となる部分には、スキマテープを巻いておきます。
そして、元通りに送風口を差し込んでまいりますが、ちょっとしたコツが要ります。
メデタク完成。ただコレだけで午前中いっぱい掛かっちゃったヨ(泣笑)。
コレが全開。
コレが全閉。やっぱ見えねぇか(泣笑)。
センターコンソールの裏側からハガれ来る色んなモンが室内をヨゴさぬようにと。
灰皿とヒジ掛けも召喚(笑)して、それぞれをクリーニング。灰皿動作確認をば。
「はい、OKで~っす!」せっかくチャンと留まってるんで、二度と使わぬよう(笑)。
そして、センターコンソールに取り付けられるロワートリムを準備します。
コレも原則的に鉄板製なんですが、電着塗装がしてあるみたいでサビはありません。
センターコンソールには、ベースの鉄板に溶接してあるツメを曲げて留めます。
普段は清掃し難いシフトブーツも、隅々までキレイにして組付の時を待ちます。

 ↑う~、明日こそ、スカっと晴れてくれないモンかなぁ(願)。

 それじゃー、また明日。

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6 Replies to “マセラティシャマルのセンターコンソールについてアレやコレやと詳解するダケのネタ。”

  1. 細かい作業に頭が下がります。
    崩壊したフラップの再生…
    普通はやりませんよね、そんな作業。
    しかも、後部座席用の…

  2. シャマル再生工程は滞りなく遂行されていますね。使わない可能性大の後部座席用のエアコン吹き出しの完璧な修理!素晴らしいことです。

  3. シャマルもビトルボEも、センターコンソールは同一設計だったんですね。
    ビトルボEの後部座席用の灰皿が開きっぱなしでありますが、今回のブログを拝見しますと、開きっぱなしで良いと思えてきました。
    灰皿には、花でも挿しておこうかと。
    それにしても、ビトゥルボ系のシフトブーツは、革製の巾着袋みたいで御洒落です。この造形、誰が考えたんだろ。

  4. 流石のマイクロ・デポ謹製作品の納車前作業です。このような匍匐前進あってこそ、超絶品質となるのですね!!
    ありがたいことです。

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