ヴェトロモンターニャ高野山2020参加記@りゅたろう(その1)

 今日の(たこちゃん注:昨晩のコト)には間に合いませんでしたが、まずは23日、24日分をお送りします。写真は別にMessengerでお送りします。チコンチコンとうるさいかもしれないけど。

伊藤龍太郎 拝

 (「りゅたろう」先生執筆の本文を原文のままお楽しみ頂きます)

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 コロナで街の風景、人、ほとんどすべてが変わってしまいました。

 当然ながら、イヴェントやライブなども中止、毎年恒例のヴェトロモンターニャ高野山も中止だろうと思っていました。ところが来ました、9月半ばに突然、開催するとのお知らせが来たんです。

見慣れた封筒がテーブルの上に置かれていました。

 うかつでした。今年は当然開催しないだろうと思っていましたし、今年も夏はひどい猛暑だったので、JENSEN541にはほとんど乗っていなかったのです。あの異常なほどのハンドルの重さも腰が引けていた一因です。でも我慢できなかったんでしょうね。総監督のSさんはこのイヴェントに並々ならぬ情熱をかたむけてきましたから。9月終わりに参加の確認電話をいただいて、本格的に参加する前向きな気持ちになりました。

 まずはカーカバーをどけて、去年の煙草の吸殻を捨てて、バッテリーをつないで、エンジンをかけます。1発でかかりました。派手にバックファイヤがパンパンとなります。フリッピングすると連発です。ひどい。ガスが薄いからでしょうか?何故?よくわかりませんが、久しぶりにエンジンかけたんだから仕方ないかと思いました。去年の高野山の時に積んでいた20Lのガソリンが残っていたので、使えるかどうかメカニックに聞き、使えるらしいのでポンプで入れました。

 全てのライト類が付くことを確認し、路上にそろりと出ました。なかなか1速に入らない、でも541は3速でも、4速でも前に出ます。シンクロはありませんが、トラックのエンジンみたいな強力なトルクの塊ですから、滅多にエンストしないんです。ガリガリ鳴きつつも各ギアにシフトは入り、ふわふわですが軽快に走ります。ハンドルの遊びは約30度、そして4輪ドラムブレーキという事に気をつければ、なんちゃあありません。暗い暗いヘッドライトも街中では大丈夫。10月の週末はすべて所用がありました。ですから541の習熟ドライブはほとんど夜でした。思えばこれが良かったのか、悪かったのか…

あっという間に出発の23日が来ました。その日は午前中で仕事を切り上げ(患者さん、本当にごめんなさい)、洗車、ワックスがけをしてフェリーターミナルに。パンパンは収まっています。
十分余裕をもってターミナルに着き、同行する高木君と合流。彼は病院の看板などを作ってくれる方で、マセラティグランツーリスモ、ポルシェ911タイプ996に乗るなかなかのエンスーです。
(たこちゃん注)大分から神戸を目指すフェリーです。
フェリー内に無事に541を運び込み、船室に。
船員のお兄さんが出発10分前のドラを鳴らしています。なかなかいい感じです。

 夕食はビュッフェで。おなじみのバイキングはコロナ予防のため行われていませんでした。それにしてもお客さんが少ない。いつもはごった返しているラウンジもガラガラでした。船室ではWiFiがつながらず、早々にベットに。高木君はすぐにいびきをかいて眠っています。私はなかなか寝付けませんでした。明日への期待?不安?いえ、すみません、単にじじいになって寝つきが悪くなったんでしょう。眠れたのは真夜中過ぎだったと思います。

翌朝7時55分定刻に神戸に着きました。さわやかに晴れあがっています。24日、25日は快晴との予報です。911のKさん、シトロエンDS19のKさんとの待ち合わせしている大津サービスエリアに、何のトラブルもなく到着したのは初めてでした。やった!これは幸先いいかも!と考えた私はお馬鹿さんでした。

 3台ランデブーで高野山を目指します。最初の集合地点は「かつらぎ町天野地域交流センター ゆずり葉」には10時過ぎに到着しました。ここで検温、体調を記したチェックシートを渡し、ナンバー交付。会場ではうるさく感じるほどソーシャルディスタンスを取れ、マスクしろと繰り返し放送しています。この時期にこんなイヴェントを行うんですから、もしここで感染者が出たら主催者がどれほど責められるか…特に来年は記念すべき30回目です。万が一にも開催不能となるような事態を防ぎたいとの思いはひしひしと伝わってきます。おなじみのコブラやカウンタック、エラン、ヨーロッパ、アルファロメオ、シムカ、オースチンヒーレー、ジェンセンヒーレーなどに交じって・・・

珍しい御年96歳のブガッティT22も来ていました。
ゆずり葉の会場にて(その1)
ゆずり葉の会場にて(その2)
ゆずり葉の会場にて(その3)
丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)にて(その1)
丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)にて(その2)
丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)にて(その3)
お昼のお弁当をいただき、一休みしたところで、近くの1700年以上前に創建された由緒ある「丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)」にみんなで参拝しました。私は九州代表(といっても、九州からは私一人だけでしたが)としてご参拝いたしました。参拝後は、愛する妻のため可愛らしい「犬みくじ」を買いました??
高野山、龍神スカイラインを気持ちよく走って宿泊する「季楽里龍神 ホテル」に行くはずだったんですが…実際、途中は高木君にハンドルを任せて、美しい緑と紅葉し始めた木々のコントラストを楽しんでいました。
【丘の上で止まった!】なんか少し眠くなってきたなぁと思い始めた矢先、龍神スカイラインのほぼてっぺんで突然のエンジン不調!何がどうしたのか?高木君や電話で駆け付けてくれたメカニックのUさんが「ガス欠じゃない?」と。ええっ!一杯入れてきたはずなんだけど、どうして?信じられません。でもイグニッションを回した時のスカスカな音を聞くと、やっぱりガス欠かなぁ。
【可愛い後姿】Uさんが先程お返しした携行缶にガソリンを買いに行ってくれました。オフィシャルの方が一人残ってくれました。このイヴェントでは、トラブルがあった車にはそれがある程度解決するまでオフィシャルの方が付き添ってくれます。運営がとてもしっかりとしています。丘の上は気温は6,7度。車の外で煙草を1本吸う間に両手がかじかんでしまいます。秋が深まっとる!紅葉が最高潮にはまだ1,2週間かかりそうな高野山ですが、日が落ちると寒い。待つこと数十分、Uさんが帰ってきてガソリンを入れてみると…何の問題もなくエンジンはかかります。ああ、まさかのリッター2キロ!?

 再び快調となった541に乗って、「季楽里龍神 ホテル」へ…いや、でもなんか音がちょっとばらついているような、いやいや、余計なことは考えず、ひたすらにアクセルを踏んで、温泉と美味しい料理にありつくことだけを思い浮かべていました。

ホテルに着くと、皆様が大丈夫だったかと心配してくれます。申し訳ありません、ありがとうございますを言いながら温泉へ。日本三大美人の湯につかると・・・ほどけていきました。全て。かじかんだ手も冷たくなった足も芯から温まり、やっぱり温泉っていいですね。
僕が温泉で身も心もだらっとしている間、御年96歳のブガッティがクラッチトラブルと悪戦苦闘していました。どこかが金属疲労で折れてしまったのだろうという結論で、リタイアとなってしまいました。明日Uさんの工房に運ばれていくことなりました。
夕食でもうるさいくらいにマスク着用などを促していましたが、料理は昨年同様にバイキングでした。三密を避けるためにバイキング禁止!みたいなケチなことはしていません。今回参加者が減ることも考えて、2次募集、3次募集まで考えていたそうですが、最初の募集ですべて埋まってしまったそうです。みんな自粛にいい加減うんざりしていたんでしょうね。大阪、関西方面からの参加者が多かったのですが、東京とはちょっと感じが違うと思います。無論、料理は地の物も多く、とっても美味しいものでした。

 食後はラウンジでおなじみのオークション。僕はあまりほしいものがなく、お腹も一杯で、うつらうつらしてしまいました。高木君はナルディのウッドハンドルをとても安く手に入れていました。

 食後にもう一度温泉を堪能し、お布団の中に。あっという間に意識を失くしてしまいました。(その2に続く・・・)

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 (以下たこちゃん注)

 ・・・時節柄珍しいリアル開催のイベントは、やはり楽しそうではありますね。国内でも徐々に“ウィズコロナ”の機運が高まってきてはおりますが、一方では、いまだ根絶とはホド遠い状況でもあります。感染者数の多寡に拠って、独自の地域性向も生まれてきているようです。こういった温度差を少しずつ埋めていくためにも、あらためて個々人の習慣的防衛術(手洗い・うがい・脱三密・土足厳禁・手掴み食の忌避)を自らの未来のために励行してまいりたいモノと願ってやみません。

 それじゃー、また明日。

7 Replies to “ヴェトロモンターニャ高野山2020参加記@りゅたろう(その1)”

  1. やはり道中記も斯様なクルマでもって斯様なクルマたちと共に斯様な場所を行かれると、情緒もひとしおで拝読していても楽しいです。
    写真にしても最初の541、911、DSのつぶらな瞳が並んでいるところなど、眼福の至りでございます。

    さあ明日からどうなるのか、刮目して次号をおまちしております。
    どきどき。いや本当にどきどき。

  2. りゅたろう先生執筆の参加記、とても読みやすく臨場感が伝わってきました。
    コロナ禍での開催でしたが、この時期だからこそのいい思い出になったかと思います。
    次号楽しみに待ちたいと思います。

  3. 素晴らしい出だし!でも謎のガス欠。流石です。(?)
    なお、1日遅れでスミマセン。ご誕生日おめでとうございます。

  4. おお、なかなか楽しいイベントです。
    ずっと見ていたい。
    りゅたろう先生のジェンセン541、なかなかイカしております。
    ヴェトロモンターニャ高野山、ビトルボで参加してみたいものです。

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