マセラティギブリ後期型のドアミラー電動格納機構を直す(その2:完結篇)

 本格的な入梅と真夏を目前に控えて、今週の天候は大いに荒れておりますね。早朝は比較的涼しくて、むしろサワヤカなくらいでしたが、徐々に風が強くなってまいりまして、そのうちに雨もパラパラと・・・入梅直前のお天気も、もう少し踏ん張ってくれないモノかと願います。

 そのような中でも、地味ぃ~な作業をジクジクと、その後編。

今朝も、ここ数日の見慣れた景色から始まりました・・・
昨日は「稲敷のK」さんから、渾身の磨きを施して頂きました。
御覧の様に、美しい外装となった、「大阪のA」さん号。
しかしながら、まだ役者さんが揃ってはおりません・・・
昨日までに、電格動作の一次試験(笑)には成功しておりましたが、10回ホド開閉動作をさせてみたのちに、再度分解してギアボックスの内部を状態確認してまいりましょう。
ギアボックス内には特段の問題がありませんでしたので、グリスアップの上で再組立開始。小さなパーツも重要なので、なくさないよう気を配りつつ作業をいたします。
コレ、いつも思うケド、「アナログ・メカトロニクス」の極致だよな。
電格駆動軸の位置に従って、電気的接点が基盤の通電状態(正転と逆転のON&OFF)を変えていくという・・・考えたヤツ天才!
ま、判るヒトだけ、分かってください(笑)。
基盤裏の導通銅板部分には、接点復活剤(ウェット型)を塗布します。
基盤を定位置に固定して・・・
カバーを取り付けます。コレで本題の電動格納ユニット修理は完成!
ココからは、付帯作業(コッチの方が長い)。メインフレーム付けなきゃ・・・
三箇所の固定ネジは、予め先端ダケを噛ませておき、あとから一気に締結。
首振り部分とメインフレームを組んだ時、穴の配置は御覧の様に。
いよいよ本格的に外装を装着してまいります。まずは、カプラーを・・・
このタイプの2Pカプラーは、こんな感じです。
今度は、鏡面の上下左右を司るユニットのカプラーを取り回します。
このカプラーには、ハッキリしたウラオモテが形成してありますので安心。
刺さるようにしか刺さりません。
鏡面駆動ユニットをメインフレームに差し入れます。
三箇所をトルクス頭のタッピングビスで締めこみます。
モーターから出ているコードをタイラップで纏めます。
コレで、二つのユニットがヒト纏まりとなりました。
いよいよ、フレームをミラー外装ケースに入れてまいります。
固定用のタッピングビスは4本。長短があります。
樹脂のアンダーカバーをパカっと入れたら、この構成で締結します。
続いて、鏡面の取付。まずは、デフォッガーのコードを差し込みます。
こういった“小ネタ”も結構大事だったりします。
黒色と茶色のコードをしっかりと差し込みましたら・・・
コレで事前の準備は完了です。
【超重要】コレがキモ中のキモです。何個も壊して辿り着いた道。
両側を引っ掛けてムリヤリ鏡面を入れようとすると失敗します。
この状態でも、パクっと、それなりにクリック感のあるハマり方をします。
続いて、ケース内部を覗き込みましょう。
鏡面を親指で押えつつ、コンジョーでもう片端を引っ掛けます。
鏡面の完全固定が済んでから、この破片(笑)部分を・・・
小さな小さなタッピングビスで締結します。
コレにて、ミラーケース本体側の組立が完了です。
今度は、ミラーAssyのボディ側取付ベースを御覧の構成で締結。
そのまたカバー(笑)をこの要領でハメ込みます。
コレで、ドアミラーAssyが完全に完成しました。
この状態で、一旦通電させて動作を再々チェック。閉状態から・・・
・・・開状態へとウマく動きました。鏡面の上下左右動作もOK!
ドアパネル側には、ミラーAssy取付穴が三箇所あります。
ハーネスを水切りモールの内側に差し入れつつ、雨滴防止用のウレタン成型材をも一緒に定位置まで押し込みます。一人でヤルのはドコンジョー、手足が何本も要る(笑)。
2本はプラス頭のボルト。一本ダケ特殊形状のボルトでの締結。
特殊形状ボルトは、この三角樹脂トリムのピンを入れる穴を兼ねています。
再度、二つのカプラーを結合します。
ドア内張トリムを元通りに組み立てまして・・・
再々再々の動作確認試験。開状態から・・・
・・・閉状態へ。鏡面の上下左右動作も確認OK!コレにて、一件落着。

↑・・・と、ここまでが、今日の本題でして。続いてオマケの部。

新しいエキスパンションバルブを取り付け、真空引きしています。
コレが、現車から取りハズしたエキスパンションバルブです。
ガス圧を調整するバルブのフタ周りからニジニジと漏れていました。
ガスチャージを完了して、ガイガーカウンター(笑)GO!
エキスパンションバルブを取り付けた配管周囲をガス漏れサーチ中。
コンデンサやコンプレッサー周辺もサーチして、漏れが無いのを確認!

 ↑というワケで(って惹句が多いナ:笑)、一昨日に発生した“フタねた”は、本日の午前中に一挙解決となりました。「ああ、ヨカッタ!」

 それじゃー、また明日。

6 Replies to “マセラティギブリ後期型のドアミラー電動格納機構を直す(その2:完結篇)”

  1. 某レクサスの自動トランクアクチュエータみたいに
    稼働スタート位置からの回転角度をトルクを
    センサで全管理しとけば…なんて野暮ですかの。
    |艸`).。oO

  2. よくよく考えると、こんなにも手を掛けて治してもらえるクルマってあまりないですよね。愛されている証拠で、クルマもさぞ喜んでいることでしょう。

  3. ドアミラーの電動開閉機構のメカニズム、サッパリ理解出来ません。
    ボタンひとつで開閉する仕組み、不思議です。
    このカラクリ機構は理解は出来ないのですが、興味深い話題です。
    考えたヒト、ホント天才!
    我々はSFの世界の住人である事を実感。

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