茨城県稲敷郡阿見町を探訪(その3:完結篇)

 今日の千葉拙宅周辺は、午後から急激に寒気が入ってきたようで、午前中の穏やかさとは打って代わって、寒いわ、超暴風が吹き荒れるわで、春のムードから一転して、冷たい風に晒される夜となりました。世界情勢も激動の嵐の渦中、吹きトバされないように踏ん張らなきゃね。

 今日も、阿見町探訪の続き、完結篇デス。

昨日の写真に在ったこの風景から「回れぇ~右!」しますと・・・
「雄翔園・雄翔館」の文字を目にします。
どうも金網の向こう側は、陸上自衛隊土浦駐屯地内であるようです。
現在の陸自駐屯地こそが、戦中の海軍航空隊だったというワケです。
駐屯地内の沿道には戦車群が居並び、その威容を誇示して居ります。武器学校 屋外展示装備品等の見学について 駐屯地広報地区の屋外展示装備品等(火砲館、三式中戦車など)
戦闘車輛はともかく、トタン屋根が気になりました。
コレは、いにしえの兵舎だったのでしょうか。昭和が香ります。
山本五十六像の建つ、雄翔館前の全景。この施設はかなり旧そうです。
かつては互いに骨肉相食む戦いを行った両国民の友好の証。
ここは館内撮影OKです。詳細なパネル展示も読みごたえがあります。
コレまた、菅野直乗機の紫電改。隊長機らしく派手なマーキングです。
アコガレの“七つボタン”を目指して、若者たちは猛勉強いたしました。
旧日本海軍局地戦闘機“雷電”用プロペラの破片。
山本五十六の棺となった機体としても知られる一式陸攻の尾輪。
当時の日本海軍パイロットが着用した軍装の数々。
“特攻”を提唱した人物のひとりと云われる大西瀧治郎への没後叙勲。
こういった、普段身に着けていた品々は、胸に迫るものがあります。
御覧ください、すべてパーフェクトに“甲”。保護者の職業欄には“職工”とあります。これだけ優秀なのに、裕福な家庭にさえ生まれていたら・・・
予科練の学生たちが学んでいた、高度極まる戦術や飛行技術のカリキュラム。
殺伐とした戦争のムードを唯一和ませる美しい日本人形が館内中心に。
“予科練の花嫁”と題された人形を見て、シンミリといたしました。
少しオモテの空気が吸いたくなって、雄翔館を出て雄翔園へ。
ワタシの若い頃までは、こうした軍歌を歌う爺が、ドコのカラオケスナックにも必ず居ましたが、今ではスッカリ聴けなくなりましたモンね・・・
ワタシも暫しの間、この場所で手を合わせておりました。
海軍飛行予科練習生というのが、予科練の正式名称。全国から心身ともに優秀かつ善良な若者が集められ、真っ先に最前線へと送り込まれました。コレじゃ戦後の日本が途中からダメになっちゃったのも“ムベなるかな”だよなぁ・・・
駐屯地入口の警備をする自衛隊員さんに一礼して、踵を返しました。
この平和な青い空も、先人方のおかげだよなぁ・・・

 ↑本日御案内した雄翔館・雄翔園の方が、もともと在った旧い施設のようでして、陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校の管轄内にあります。ちなみにコチラには無料で入館出来ます。昨日の予科練平和記念館にも同様の展示がありましたが、すべて甲(オール5ってコトです)がズラリと並んだ通信簿や戦地で身に付けていた品々などの他、当所の練習生であった方々お一人お一人の来歴やパーソナルなキャラクターを一層掘り下げた展示となっているために、戦前・戦時中の生活や、戦地での苛酷な有り様、さらに特攻隊員の責任感や悲壮感などが生々しく迫ってまいります。

 今回は、期せずして予科練ゆかりの場所を訪ねるコトと相成りましたが、阿見町へ次に来る時は、他の魅力も探索しつつ霞ヶ浦もグルっと廻ってみたいモノです。ところで茨城県では、新型コロナウイルス感染症患者が今のところお一人も出ていないそうですね。海外からの観光客には注目されてなかったのかな。思えばワタシも、観光しようという視点で茨城県を訪れたコトは今まであんまり無かったかも。世の中が少し落ち着いたら、ちょっと足を伸ばしてみようかナ。

 それじゃー、また明日。

4 Replies to “茨城県稲敷郡阿見町を探訪(その3:完結篇)”

  1. 「屋外展示装備品等の見学について 駐屯地広報地区の屋外展示装備品等(火砲館、三式中戦車など)」をクリックすると、3月6日から31日まで臨時休園となっており、3月1日訪問はラッキーだったようです。
    やはり、じっくり拝見するに値する場と思います。

  2. 出口の見えないコロナ禍の最中ですから、休日は人混みを避けて稲敷 雄翔園 雄翔館で内省するのも良かろうかと。
    学生の頃、戦記物を読みあさったもので。
    菅野直大尉と紫電改、精鋭部隊三四三空「剣部隊」。
    多くの優秀な若者が、立身出世など求めずに、ただお国の為に、父母家族兄弟肉親の為に、精進し散ってゆきました。
    心にグッとササります。
    稲敷に行ってみたいと思います。

  3. 春よ春
    コロナ沈静
    春よ来い

    戦争も、災害も、病気も、春の桜とともに悪霊、怨霊、災禍、疫病退散‼︎でお願い致します‼︎

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