ビトゥルボ系マセラティのシートレール高さ調整のハナシ

 あひぃ~12月も、もう13日となりましたか!・・・今年の稼働期間もあと二週間かぁ。日々是匍匐前進の時間に追われる身といたしましては、「まだまだ年内に出来るだけのコトを進めておこう」と気持ちが急くのと、「ソレを過ぎればお正月が来てユックリ休めるよな」と思うのとで、ウレシイようなカナシイような、複雑な心境ではありますヨ。

「川崎のS」さんのマセラティスパイダーザガートは、こんなに低走行。
シートの高さを、も少しアゲてちょーだいとのオファーもございましたが、もうかなり嵩上げ(ゲタ履かせ)をしてあるんだよなぁ。で、ゴメンナサイ。
デ・トマソ期ビトゥルボ系マセラティ(ギブリⅡ含む)のシート高さ調整は、こうした樹脂製とアルミ製の数種類のシムを組み合わせ、レールとフロアの間に挟んでボルト留め締結します。
シートレールを固定するための土台となるベース部分は、コの字断面とした薄鋼板の構造体となっており、フロアとサイドシルに比較的ガッチリと溶接されております。このベースの裏側にはシートレールを固定するボルトの相手となるナットが点付け溶接してありますが、あんまりゲタを履かせ過ぎますと、ナットを溶接してある鉄板の周囲ごと(シムの全周分くらい)チギれて、シートが根こそぎ後方にブッ倒れそうになったり(コレ何度も症例を診てきています・・・ホントなんだから:泣笑)します。特に重い重いクラッチペダルを持つマニュアルミッション車では、そのトラブルが顕著でありました。左足がペダルを踏むたびに、偏荷重が一定のベクトルでシートレール取り付けボルト部分に掛かり続けるゆえです。シャマルでは、この脆弱なシートレールベースに作り込みがなされており、幾重にも積層して鉄板を重ねたような構造体となっております。デ・トマソ時代にも、一応少しダケ考えてはいたらしい(笑)。

 ↑・・・というワケで、本日は本ネタの小ネタ(笑)でございました。室内が常に湿気ている車輛では、こういった点付け溶接が施された部分に経年サビも発生し易くなり、さらに脆弱となるモノです。サイワイにもデ・トマソ期マセラティとギブリⅡのフロントシート下には、画像で御覧の様にパワーシートハーネス以外に一切の電子的機器などは配置されておりませんので、シート下のスキマに「水とりぞうさん」的除湿剤を配置しておくのもよろしいかと存じます。あ、完全なパワーシート機構を持つ228と430では、運転席の電動アゲサゲが出来ます。

 ああ、実用的なネタだなぁ・・・御興味無い?コリャまた失礼。

 それじゃー、また明日。

9 Replies to “ビトゥルボ系マセラティのシートレール高さ調整のハナシ”

  1. いやいや、これは興味深い記事。
    シート高さ調整ができるなんて、全く知りませんでした。
    確かに、マニュアルミッション車は踏ん張りますので、シートブッ倒れはあり得そうですね。

  2. ↑オマエ、平田だろ!(by藤波辰巳)
    テツヲタ先輩に、スーパーSm仮面の称号を授与!

    しかし、この低走行のスパイダーザガートはとても貴重です。
    シートレールを調整する、たこちゃんエライ!

  3. 縁の下の
    シートレールは
    力持ち

    たかがシートレール、されどシートレールといった感じです。重要ですが、嵩上げ出来ないなら、シートクッションで対応でしょうかね。
    今回のコメントはなんだか賑やかで、、、

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