マセラティクーペをディーラー工場に搬送したハナシ

 昨日の夕方に、ホイールをハヒハヒと洗っておりましたが、「あ、そろそろお越しになる時間だっ」と作業を切り上げて、しばらくお待ちしておりましたら、威勢の良い排気音が聞こえてきて、階下に降りてまいりますと、果たして健康的に日焼けした「江東区のM」さんがマセラティクーペカンビオコルサにお乗りになっての御到着です。

 「お久しぶりです!」「社長も御元気そうで!マセラティもエンジンの調子いいですよ。一度オルタネーターに行ってる配線がコゲてて、電圧降下でエンジン止まりましたが(笑)・・・現地(Mさんは新潟にいらっしゃるコトが多いんです)で純正ハーネスを交換してもらって直りました。あとは、タイヤが偏摩耗してたんで、現地で交換しました。」「ソレって充分コワれてるぢゃないですか(苦笑)、どーもスミマセン(三男とふたりしてペコリ!)。今回は12ヶ月点検とボディコーティングを御依頼でしたね、他に気になる点はございますか。」「興味があるのは、納車時にすべて交換して貰ったカンビオのクラッチ残量なんで、そのあたりはドレくらい残っているのかチェックしてください。」「分かりました。クラッチ油圧系統のエアブリードなんかも、併せて依頼しておきます。」「あ、これからヨーロッパ行っちゃうんで、何か変わった事があったらメールで見ますので、何でもお知らせください。ヨロシクお願いします!」

 で、ワタシ自身が運転して調子を診ながらの、正規ディーラー工場までの自走による搬送となりました。

いきなり夕方の笹目通りがズドド渋滞なので、旧道をひたすら行く。
この手で“御約束”の若干のLLC臭はするものの、概して安定した走り。
夕日が“女優ライト(笑)”の役割をして、妙にインスタ映えする写真に。
しかし、夕方の渋滞がヒドいな・・・もうじき日も暮れそう。
スッカリ暗くなったころ、ようやくMASERATIの看板が・・・
「いつも御世話になっております」な、メカさん御二方の待つ工場に到着。
無事入場した、マセラティクーペカンビオコルサ(「江東区のM」さん号)。
歴代マセラティ車の額装写真に囲まれての打ち合わせは、ホッとします。
許しを請うて撮影した、マセラティクアトロポルテⅥの心臓部分解写真。

 ↑こうして試運転を兼ねつつ、それなりの距離を走ってみますと、オーナー様御自身が気付いていない問題点も洗い出す事が出来ます。ディーラー担当者には、御依頼主の御予算を鑑みつつのプライオリティを付して、必要と思われる作業を依頼します。例えば今回の場合には、12か月点検、クラッチ残量チェック&(必要ならば)エアブリード、(一応)LLC臭のシュート、足回りのアライメント(左への蛇行を感じたため・・・タイヤの偏摩耗も絡んでると思われる)等々を依頼して帰ってまいりました。もちろん現場でリフトアップした際に、更なる問題点が判明すれば、その情報は当方にフィードバックされてまいります。この時、当方はユーザー様の立場に立って、御予算を見ながら安全性を第一にして優先順位を確定するという調整役となるワケです。

 また、新旧のマセラティについて、こうした機会にディーラーマンの方々と相互に情報交換をするというのも、ワタシたち専門店にとりましては結構重要なミッションです。ま、大体が、お互い如何にヒドい目に遭ってココロが折れそうかを自慢しあったり、慰め合ったりといった体ではあるのですが(笑)。そうしてお互いの抱える事案についての解決方法を相談し合ったりする中で、未来に向けての濃密なコミュニケーションも生まれるというワケです。瀟洒で清潔そうなディーラー工場内でありましても、その最前線の現場では、汗と油にまみれつつの真剣な激闘が行われているのですヨ。新しいマセラティのトラブルに立ち向かうディーラーマンの方々を心から尊敬しております。マセラティ社&イタリア人関係者には、「出来ないコト(装備)はヤル(付ける)な、ムリせずに、も少しダケ頑張れや・・・(笑)」と直接言葉を掛けたいところですが、やっぱムダなんだろな。

 それでは、また明日!

5 Replies to “マセラティクーペをディーラー工場に搬送したハナシ”

  1. シルバーと
    雷電と仮面
    マセラティ
    正規ディーラー
    出禁なのかも?

    何れにしましても、ワタクシ、マセラティ正規ディーラーは縁遠いですなあ(泣)
    そんな下賤なワタクシメをかまってくれる、たこちゃん、ありがたき幸せかな。
    川崎のSm倶楽部でお待ちしております。
    あ、勘違いしないで。
    Silvertrident Mask倶楽部なのですよ!

  2. ディーラーマンの方々との相互の情報交換、貴重な情報源です。
    「我が道を行く」だけではうまくいかないのですね。
    柔軟な発想を持ってこその考えです。

  3. ディーラーの整備士はこういうブログで匍匐前進の苦労を吐露できませんからねぇ。
    正規ルートで本国との接点はあるのでしょうが、日本の意見が通る可能性は…推して知るべし…
    >「出来ないコト(装備)はヤル(付ける)な、ムリせずに、も少しダケ頑張れや・・・(笑)」

    これを彷彿させますね。
    「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわかんのですよ。」(ガンダムネタ)

    1. モデルノな
      クーペを運ぶ
      正規店
      綺麗な場内
      フレーフレーデポ

      この辺のモデルでも正規店はみてくれるんですね。ビトルボ期はダメかな?!3200GTは?店によるのか?どうなんだろう?それを考えてると一晩中寝られないの。by 春日三球

  4. カンビオ残量、僕も気になります。
    丁寧に乗ってはいるのですが、三回ほど盛大な無駄遣いの自覚があるので…。
    登り坂の渋滞で、後ろにピッタリつけるのだけはホントやめて欲しい。😨

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