クランクシャフト、だからシャマルのは違うのヨ。

 どーして、今さらながらこのようなネタを取り上げたのかと申しますと、とある有力な自動車メディアのサイトに掲載されていたマセラティ3200GTのバイヤーズガイド記事中に、「エンジンはシャマルやクアトロポルテなどと共通の・・・」という驚天動地の記述を見つけてしまったからです。“共通の”が無ければ、全車3.2リッターV8のインタークーラーツインターボであるという意味での文意自体は通るので、却って誤解を招く書き方。仮にエンジンの逝ったシャマルを直すため、エンジン本体がクアトロポルテⅣのV8系モデルと互換性を持つと勘違いして、ドナーエンジンを購入したら目も当てられぬ結果となり得ます(そんなに簡単なハナシでは無いので、どの整備屋さんもシャマルには泣かされているんですから)ので、図版とともに御説明いたします。

扇型のツカの部分に、図中左手前から「真下・真上・真上・真下」という配置で、ビッグエンドが来るようになってるでしょ。コレがシングルプレーン、180度クランクシャフト。
図が不鮮明でスミマセン。コチラでは、扇型というよりもハマグリ型の蝶番部分にビッグエンドが来ますが、隣り合わせのエンドは直角となる配置になってますね、コレがダブルプレーン、90度クランク。
コレも3200GTと、以下同文(笑)。
あ、コレまた以下同文。図が鮮明なので、コレを凝視してみてください。
コイツのは、テスラのマークみたいな(笑)ウエイトですが、ハッキリとビッグエンドが90度配置となっているのが見てとれます。

 ↑そんなワケで、シャマルのエンジンは、設計思想の段階からウルトラスペシャリテなユニットなのです。オーナー諸兄は決して壊さぬよう、これからも大切に気を遣ってやってくださいな(エンジンオイルの管理、充分な暖機運転、オーバーレヴさせない、オーバーヒートさせない、タイミングベルトとウォーターポンプの定期的交換などなど)。

 あ、ちなみに当該記事はソッコー訂正してくれるそうです(ホっ)。

 それじゃー、また明日。

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7 Replies to “クランクシャフト、だからシャマルのは違うのヨ。”

  1. シングルプレーンとダブルプレーンなのが、F136エンジンにおけるフェラーリとマセラティの違い…みたいな記述を何度も見ましたが、シャマルのクランクシャフトはフェラーリばりのシングルプレーンなのですね!

  2. 妖艶な外観にウルトラスペシャリティなエンジンを搭載するシャマル。
    ビトルボ系の中でも一際、華やかな存在。
    貴重です。

  3. さすがシャマルですね。
    マセラティで唯一だそうですね。
    因みに、今回ダメで外したエンジンはどうなるのでしょうか?リビルト不能?

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