佐原がオレを呼んでいた(笑):その6

 朝から、ザーザーと雨の降る日曜日。然れどもカラダに染み着いた習慣というのは大したモノで、早朝4時には目が覚めてしまいます。さぁ、そうなると、一日中トコトン読書でもするかと、周囲に本を撒き散らかしてゴロゴロとしているワケですが、老眼鏡やらハズキルーペやらを着けたりハズしたりの寝ながら読書は長時間続かずに、そのうち寝ちゃってたりします。

 そういえば、ここのところ折角サーキットの狼ミュージアムについて語っているので、ココは久し振りに原典にアタりたいと、原作のジャンプコミックス全27巻をアマゾンやヤフオクで買おうとすれば、どんなモノなのかなと見てみれば・・・結構お高いのね(泣)。

 ソコで一計を案じ、AmazonKindleでデジタル版が出てないモノかと調べてみたら、コレがありましたヨ!しかも何と太っ腹なコトに5巻まで無料デス。で、一気にソコまでをスマホ画面で読破いたしましたが、ぶっちゃけ面白いんですヨ、コレが。

 正統派のクルマ好きを任ずる方々には、このマンガを食わず嫌いされている向きも多かろうとは思いますが、一度気軽に目を通されてみては如何でしょう。

 あらためて感じたのは、特に1巻冒頭導入部からのテンポの良さ。思わずグイグイと引き込まれてしまいます。主人公の来歴には深く触れぬまま、周囲の主要登場人物の輪郭や性格付けを徐々に浮き上がらせつつ、ストーリーの骨格を構築していく手法は、意外と云ったら池沢先生には失礼ですケド見事なモノです。「風吹裕矢君は、この時まだ高校生だったのね(通ってるシーンは皆無だけど:笑)」といった新たな発見(ツッコミどころ)もありました。

 実はこの5巻までが、スーパーカーブームの種火でありコアともなった、云わば「公道グランプリ篇」ですので、未読の方々には、ぜひお読み頂き、1970年代後半の小中学生の目線に立って、時代の空気感とともにお楽しみ頂きたいモノと願っております。

 チャンと読み返してみると、昨日のブログ記事内でご紹介したセリフの言い回しなどビミョーに異なるコトが判明いたしましたが、まぁ、40年前のハナシですからね、ソコには突っ込まないで(笑)いてくださいね。

コレは、架空車を驚愕の実体化!スゴい!
ワタシも当時モノのプラモデルだったら、日東の1/28も1/24も作ったワ(笑)。
しかしコリャ、1/1ですもんね、スケールが名実ともに違う(笑)。しかも、実走行可能だし。
インテリアも雰囲気良く仕上がっております。
元警察官の沖田が公道グランプリで乗った246ディーノを大改装して作り上げたという設定だったハズ。

 ↑当時、「フェラーリディーノレーシングスペシャル」と呼称されてた架空マシンですが、版権の問題からか、近頃では「ヤタベR.S」ってコトになってる様子(知らなんだ)です。実際、このマシンを作るにあたっては、246ディーノを改造するよりも、こうしてイチから作っちゃった方がハヤそう(笑)ですが、現車の存在するディーノ206プロトティーポを明らかなるモティーフとしたボディ造形を持ったこのマシンを、亡き沖田よりその遺志とともに風吹が受け継いだ246ディーノのストラダーレからわざわざ拵えたという劇中設定だからこそ、グッとくるモノがあります。諸々オトナの事情はあるんだろうケド、「ヤタベR.S」ってネーミングじゃ、そのあたりのビミョーなワビサビが伝わらずに雰囲気出ないんだよなぁ、やっぱ。

 実際、連載初期の段階では、件のプロトティーポと同様に、フロント&ドアウインドーの後傾は無かったコマもあったように思います(気のせいか?)。日東科学から当時発売されていた正規版権物サーキットの狼シリーズプラモでは、1/28の廉価版キットに、小型フロントスポイラー(ウイング状)も含めて206プロトティーポそのものに造形されたモノがあったハズで、その後すぐに発売された1/24レギュラーサイズキットで、ようやく今日のヤタベR.Sに相当する、各ウインドーが後ろに大きく倒され(ハヤそうに見える:笑)大型チンスポイラーを装着した劇中車が登場となったのを、当時ドッチも複数台作ったワタシは憶えております。

 オリジナルの206プロトティーポが、造形的に名作であるのは論を待ちませんが、劇中車のレーシングスペシャルも、なかなかどうして素晴らしいリファインです。迫力ある走行シーンのコマから抜け出してきたような雰囲気作りのデフォルメのためか、ボディサイズがワタシの脳内イメージより大きく長かったです。風吹の愛車には小さく低いのが良く似合うような気がしますが、搭載エンジンのレイアウトから各部寸法を割り出していったら、実際ここまで大きくなっちゃったんでしょうね。ともあれ、このマシンを作り上げた御関係者の熱意に心からの敬意を表します。

そして、コチラがその後、谷田部のおやっさんから風吹に与えられたランチアストラトスHF。
劇中、しまいにはグループ5(シルエットフォーミュラ)に、やっぱ大改装されてしまいますが(泣)。
この戦闘機のキャノピーさながらの曲率には驚きです。
本邦では比較的地味な存在であったランチアブランドを、一気にメジャーにした立役者。
嗚呼、このリアの簡素な社名&車名ステッカーにもアコガレたなぁ・・・。
エキゾーストセットは、社外品のようです。
せめて、このマークの入ったクルマが欲しいと、初めて手に入れたイタリア車はフィアットX1-9でありました。
このロゴを、中学校の教室机に朝から放課後まで、一心不乱に鉛筆で描いてたワタシ(笑)。
ところで、このクルマで風吹君はどんな活躍をしたのか・・・皆目思い出せないんです(泣笑)。

 ↑すいませんね、自分の想い出バナシ中心で(笑)。考えても見てください、ワタシがスーパーカーブランドの(地味な:泣)一角であるマセラティ車っつーモンの販売を生業としてしまった元凶(笑)のひとつが間違いなくこのマンガ作品にあるワケでして、ある意味人生を変えてしまったとも云えるくらいの重要度。いきおい熱く(暑く?)語りたくもなろうというモノです。

 風吹君は、公道グランプリでほとんど全損状態にしたロータスヨーロッパスペシャルを、徹底的に直すついでにターボ化(資金は谷田部のおやっさん持ち:笑)して、次のAライ模擬レースに臨みますが、ソコまでが所謂(公道用)スーパーカーが跋扈するハナシなんです。

 谷田部のおやっさんが瀬戸内海の孤島に造成したクローズドサーキットで開催する流石島レースの段となると、ほとんどの出場車が当時のグループ4か5みたいなマシンでの参戦(風吹は、件のレーシングスペシャルで)となってしまい、競技用車としてはレース専用のプロトタイプカーかフォーミュラカーにしか興味の無かったワタシは、このあたりで、当作品をセミリタイア(笑)してしまったので、当時ザッとは読んだものの、ストーリーがほとんどアタマに入っておりません。いわんや、この流石島レースのあとは、フルチューンB110サニーでのツーリングカーレースになっちゃったんですから(リアルではあるんだケド、ユメが無いわナ)。このあたりで、スーパーカーブームにも翳りが見えてきたというワケです。

 ただ、プラモデル作りの方では、R.Sもランチアストラトスも大層御世話になった口で、この時点でも一体何個作ったコトか(笑)。当時はストラダーレの出来良いモデルがほとんど無かったストラトス。日東のアリタリア航空モンテ仕様(サンドロ・ムナーリ乗機)を強引なノーマル仕様にして作ってましたワ。

 それじゃー、また明日。

11 Replies to “佐原がオレを呼んでいた(笑):その6”

  1. たこちゃんにとってサーキットの狼はまさに青春ですね。
    AmazonKindleのデジタル版、ちょっと覗いてみようと思います。
    ストラトスのノーマル仕様の作成、さすがです。

  2. ディーノの名前、改造ものには使っちゃいけないのでしょうかね。
    他の改造車はOKなような…
    レベルの差でしょうか。

    なお、今日のF1オーストリアGPでRBホンダが優勝しました。
    2006年以来とか。
    しかし終盤の追い抜きで審議対象…
    最近厳しいので5秒加算で優勝取り消し2位になりそうです。
    しかし、久しぶりにメルセデスとフェラーリを抜いていく車を見て爽快でした。

  3. あ、2006年以来というのはホンダのことでRBではありません。
    しかも2006年のハンガリーの優勝は悪天候の棚ボタ優勝でしたので
    ガチ勝負で優勝をもぎとったのはマクラーレンホンダ以来ということだそうです。

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